パンダのようなツートンカラーがかわいいダッチ。
日本では、1970年代のうさぎのペットブームのときにダッチ種を交雑したミックスが広まりました。
そのマーキングから『パンダうさぎ』の愛称でも親しまれています。
ダッチってどんなうさぎ?
ダッチは世界でもっとも古いうさぎの品種のひとつです。
ダッチ(英語でオランダ)の名前のとおり、オランダが発祥ですが、1894年にイギリスで人気が出て品種が固定されたため、原産国はイギリスとなっています。
ヨーロッパやアメリカでは今でもとても人気のある品種です。
このダッチから品種改良されたのが、現在の小型種であり、日本でも人気の『ネザーランドドワーフ』の元となった品種でもあります。
ダッチってどんな性格と特徴なの?
コミュニケーションが上手で、人と仲良くできる性格といわれているダッチ。
性格や特徴をご紹介します。
温厚でおとなしい性格が魅力
ダッチはとてもなつきやすく、温厚な性格のため、古くよりペットとして人気のあるうさぎです。
おとなしくて人懐っこいダッチは、はじめてうさぎを飼う方や子どもがいる家庭にもおすすめの品種です。
片手で抱きかかえられるくらいの大きさ
ピンと立った耳がかわいらしく、バランスのよい大きさです。
全体的に丸っこい体型で毛は短く光沢があり、とてもうさぎらしい体格をしています。
体重は1.8~2.2kgくらいで、オスメスで特に体重差はありません。
片手で抱きかかえられるコンパクトさから、室内飼育のうさぎとして広まりました。
ダッチの寿命は?
ペットに特化された小型のダッチ種(俗称パンダウサギ)などは、平均5~6年くらいでは、と答えているが、10歳齢に達するものもいる。
出典:NIKKEI STYLE
一般家庭で飼っているうさぎの平均寿命は平均8歳くらいといわれていますが、ダッチも個体や環境によって変わってくるようです。
5つのカラーバリエーション
カラーはブラックの他、チョコレート、グレー、スティール(やや青みがかったグレー)、トータス(べっこう色)などがあり、全て白とのツートンカラーになります。
出典:町田修『うさぎの品種大図鑑』誠文堂新光社、2010年、pp.82-83
魅力的なマーキング!
出典:町田修『うさぎの品種大図鑑』誠文堂新光社、2010年、p.83
顔は漢字の『八』の字のようにわかれて色がつき(八割れ型)、からだも腰からうしろは有色、足先は白というはっきりしたツートンカラーになっています。
ラビットショーでは、このマーキングが重要な評価ポイントになっていて、理想的なマーキングに近いほど点数が高くなります。
ダッチを飼う場所は?値段はいくら?
ペットショップで見かけるツートンカラーのうさぎのほとんどはダッチのミックス種となっています。
ミックス種はさまざまな毛色が存在し、大きさもバラバラですが、どのように成長するかわからないという楽しみもあります。
販売価格はいくらくらい?
ダッチの純血種の販売価格は20,000円~60,000円。
ダッチのミックス種は丈夫で病気に強くて安価なため、とても人気があります。
学校飼育のうさぎとしてもよく飼われているため、学校にダッチカラーのうさぎがいたという方も多いのではないでしょうか。
どこで飼えばいいの?
一般的にダッチの特徴をもつミックス種は、『ダッチカラー』『パンダうさぎ』『ミニうさぎ』と呼ばれて販売されています。
ペットショップでダッチの純血種を見つけるのは難しいかもしれません。
純血種を飼いたいのなら、ブリーダーさんやうさぎ専門店で探してみましょう。
飼育するうえでの注意点
野生のうさぎは草や木の皮を主食としています。
ペットのうさぎは牧草と栄養価の高いペレットなどを組み合わせて与えますが、おとなしい性格のダッチの場合は、ペレットをあげすぎると肥満になってしまうことがあるので、気をつけましょう。
餌は牧草を中心に与えましょう
エサは牧草を中心に与えます。
牧草には大きくわけて、イネ科のチモシーとマメ科のアルファルファの2種類があります。
- チモシー…繊維質が豊富で、カロリーも控えめ
- アルファルファ…高たんぱく、高カロリー。嗜好性が高い
成長期の子うさぎや、高齢のうさぎにはアルファルファを、健康なうさぎにはチモシーを中心に与えましょう。
ペレットはほどほどに
ペレットを与える量については、子どもで体重の約5%、大人で体重の3~5%くらいが適量ですが、ダッチの場合は体重が増えすぎるようであれば、もっと少なくしてもかまいません。
ペレットは入れっぱなしにはせずに、朝夕2回に分けて与えるようにすると、食べすぎを防げます。
適度なへやんぽで運動させましょう
動きが少ないダッチは、ゲージの中にトンネルやロフトを作ってあげると、動きがうながされ、運動不足の解消になります。
また、1日に1度はゲージの外にだしてあげましょう。
あまり動かない子は、部屋の中をお散歩(へやんぽ)させるのもいいですね。
まとめ
ダッチは穏やかでなつきやすく、うさぎ初心者でも飼いやすいうさぎです。
かわいらしいツートンカラーは、うさぎグッズのデザインにも多く登場するので、ついつい買い集めてしまうかもしれませんね。
<この記事の参考文献>
町田修『うさぎの品種大図鑑』誠文堂新光社、2010年。
岡野祐士『はじめてのうさぎの育て方』株式会社大泉書店、2014年。
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